こんにちは。storyIの猪俣恭子です。

職場一人ひとりのアイディアは、「行動」という誰もが目に見える結果になってこそ、成果を生み出します。

部下が、せっかく「〇〇〇をします」と言いながらも行動しなければ、有限不実行。
そういう人に仕事は任せられませんし、何よりも当の部下自身の自己肯定感が低くなります。

約束を守れないのですから、自信もなくなります。
次第に、部下は確実にできることしかやらなくなり、「したいこと」を話題にださなくなります。

部下が有言実行の人であるために、あなたができることは何でしょうか?

それは、部下が「〇〇〇をします」と宣言した行動レベルが「具体的」で、かつ「小さなステップ」であるよう、質問でサポートすることです。

一つめのポイント、「具体的」についてです。

私がコーチングや研修の時に最後にしていることは、まさにこのことです。

受講された方が研修で学んだことを職場で活かしていくために、これから「始める」ことと「やめる」ことについて宣言してもらっています。
宣言内容があいまいで抽象的な方もいらっしゃいます。

そういう時は、具体的な行動レベルになるまで質問をしています。

例えば「これからは人の話をじっくり聞きます」と、ある受講者が宣言されたとします。

「じっくり」「聞く」とは、果たして「何をする」ことなのでしょうか?
どのような状態だと、「じっくり」「聞いた」と認識できるのでしょうか?

それは…

最後まで話をさえぎらないことなのか。
相手が話している間、「自分が次に何を話そうか」と考えないことなのか。
聞く時にうなずいて、相手と視線を合わせることなのか。
作業中の手をとめて、身体を相手に向けることなのか。
時折、相手が使う言葉を繰り返すことなのか。

これぐらい具体的に表現できるようになれば、行動の再現性は高くなります。

何をもって「じっくり」「聞けた」のか、達成基準もはっきりするので、できたのかできなかったのか、振り返りや自己評価もしやすくなります。

そうなれば、自分自身の努力や成長も、実感できるようになります。

あいまいな表現のままだと、

「相手の話をじっくり聞こうと思ったけれど、なかなかできない。
やはり自分には、ハードルが高かった。」

と苦手意識をもったまま終わってしまうことになりかねません。

本当はちょっとでもできているのに、見過ごしてしまうのです。

二つめのポイントについては次回にお伝えしましょう。