TEDのプレゼンテーションで人気がでたサイモン・シネックは、
優れたリーダーや優れた企業に共通していることがあるのは、
「なぜ」、すなわち、目的が明確であることと言っている。
人は「なぜ」という目的に動かされる。
つまり、自分にとっての意味付けだ。

コロンビア大学ビジネススクール・モチベーションサイエンスセンターの
ハイディ・グラント・ハルパーソン副所長は、
「『なぜ』という視点で捉えると、日々の小さな行動にも意義を感じやすくなる。
 理由が明確になることで、
 小さな行動が大きな行動を達成するための一歩に変わる。
 人は『なぜ』を考えるとやる気がでる」
と言っている。

認知の脳の機能は、
外部の状況や出来事に対して、
自分のすべきパフォーマンスの内容を決定するがために、
その状況や出来事に意味付けをする。
その意味付けこそが心に感情を生じさせる。

ところで、どうにもやる気がおきない。
どうしたものかと自分をもてあましている人になべて共通しているのは、
「なんのためにやっているんだっけ」だ。
なんのために?
その答えは外にはない。
自分なりの理由がなければだめだ。
自分なりの答でないと。

そうした意味付けが相手のパフォーマンスアップにつながるからといって、
やみくもに「なんのためにそれをしているの?」と問いすぎないほうがいい。
それよりも、まず自分のほうだ。
かくいう自分自身は、目的意識がはっきりしているだろうか?
それをはっきりさせることが、最初にとりくむこと。
「なぜ」という目的がはっきりしている人が語るビジョンは、
とても魅力的だ。
聞いていると、自分も一緒にそのビジョンにのっかりたくなる。

しかし、どうだろう。
「なぜ」という目的がはっきりしていない人が語るビジョンは、
残念ながらビジョンに聞こえない。
指示事項のように聞こえてしまう。
作業のタスク事項のような。

相手のやる気を高めたいと思うなら、
小さな行動を起こせるよう促したいと思うなら、
まず自分自身。
あなたは何のためにそれをするの?
あなたにとって、どんないいことがあって、
周囲にとっても、どんないいことがあるの?

人は他者のパフォーマンスに最も影響を受ける。
あなたがよき影響者になることで、周囲は変わる。

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