親戚で施設で生活している方がいる。
定期的にお見舞いに行っているが、
その施設で暮らしている方たちは、なべて無表情。
机につっぷしている方もいれば、
椅子にかけた身体は固まってしまっているよう、
視線もひとところをおよそ意思もなく、うつろな様子だ。
その場にいるのが馴染めないのか、
廊下の椅子で休んでいる男性の方がいらした。
私の顔を覚えてくださったのだろう。
「こんにちわ」
声をかけてくれた。
私も「こんにちわ」と笑顔で返す。
すると、どうだろう。
強張っていた表情のその方が、
たちまち笑顔になったのだ。
ああ、こんなに柔らかなお顔になれるのか。
その変わりようを見て、なんだか照れてしまった。
その方が笑顔になった途端、
施設の景色が軽くなったように感じた。
場が一瞬にしてさっと明るくなったように感じた。
きっかけは、私の“笑顔”。(多分)
これは何もこの施設だけのことではなく、
職場でも同じことがいえる。
次のような研究結果もある。
職場のムードが生産性に影響する。
人は、不機嫌な日より、
気分がよい日のほうが、
創造的なアイディアが生まれる可能性は50%も高い。
それだけ影響がある職場のムードを
これまた影響するのが、そこにいる人たちの雰囲気。
人は、社会的影響力がある人物の気分に感染されやすいそうだ。
ということは、上司やリーダーが不機嫌な気分でいると、
職場の人の脳内の不機嫌さが再生産され、
その職場は不機嫌なムードに包まれる。
反対に、上司やリーダーがご機嫌であれば、
職場のムードもご機嫌になる。
このことは、既にこちらのブログでも何回か記したところだが、
大切なのでまた記そう。
もう少しハードルを下げるならば、
完全にご機嫌でいる必要はない。
私が施設でしたように、
瞬間、にこっと笑ってみる。
それだけでいいのだ。
いつも笑顔でいる必要はない。
真剣に会話している最中のその瞬間、
声をかけられた時、かけた時、その瞬間。
あなたと一緒にいられて今嬉しい、ありがたい、
そんな気持ちを数秒だけでものせて、
相手に届けてみよう。
職場を明るい雰囲気に、
ご機嫌なムードに、
そして新しい発想が生まれるような場に。
上司やリーダーである私たちの笑顔は、
それだけの効果が必ずある。
とりあえず、笑ってみようか。
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