後輩の面倒をみるのは、学生の頃から好きだった。
大学の時は、サークルの後輩の相談を好んで受けていた記憶がある。
後輩がこのサークルに入ってよかった、
サークル活動が楽しいとやりがいを感じてもらえるよう、
気を配ることそのものが楽しかった。

社会人になってもそれは続いた。
社会人のスタートは銀行員だったが、
入行二年目ともなると、新人が入社してくる。
自分が新人の時の時の体験をもとに、
こんなふうに仕事を説明するとわかりやすいだろうと、
他の指導係の人よりも説明時間を費やしていた。
「わかりやすい」と新人に言ってもらえると、
とても嬉しかったのを覚えている。

家業の印刷会社ででもそうだった。
新人だろうが、中途社員だろうが、
自分が既にできていることを相手ができるように、
教えることは仕事のなかで一番楽しかった。

私にとって「育成する」というのは、
何にもまして優先していることだったのだ。
相手が慣れない時は、確かに指導に時間がかかる。
しかし、このように教えれば、
ひとり立ちも早くなるし、
一人前に早くなるはずだ、
会社の戦力として成長する、
結果として、会社のためになる。
そう確信していた。

もちろん、もろもろの理由で辞められた方もいたが、
何名かは確実に私の右腕にまで成長した。
若手ながら、リーダーとして要の存在になった。

「人の育成が好き」な私だが、そうはいっても、
世の管理職の「部下育成、ああ面倒くさい」の声にも共感できる。
何せ、自分自身の時間が少なくなる。
仕事量は二倍になる。
自分のことも精一杯なのに、
相手の面倒まで見なきゃいけないなんて、「ああ面倒」。
その気持ち、よくわかる。

しかし、そのような同じ条件であっても、
「この人のもとでは、人が育つ」と言われる人と、
「この人のもとでは、人が辞める」と言われる人がいる。
一体、この両者は何が違うのだろうか。

それは、後者は部下育成よりも、
優先していることが他にあるからだ。
前者は、部下育成をその瞬間、何にもまして優先している。
その違いだけだろう。

管理職の仕事は、部下育成もある。
頭ではわかっていながら、結果が伴わないのであれば、
自分に質問してみよう。
  
 わたしが部下育成よりも、
 優先していることは何だろう?

自分自身のことだろう。
しかし、いつも、常に、絶対、部下育成を優先しなくても構わないのだ。
この瞬間、もしくは、この15分間、10分、5分は、
部下を自分よりも優先してみる。
それくらいの気持ちでいいのではないか。
部下育成を深刻にとらえすぎずに。
気持ちを楽に、軽やかに。

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