コーチングの会話が好きだ。
その会話は、コーチとクライアントのうち、
どちらが話し手、どちらが聞き手、という一方向的なものではない。
お互いが話し手であり、聞き手である。
その会話には、辿り着きたいゴールがある。
ゴールに着いたときの絵(ビジョン)が描けるように、
クライアントは自由に話し、
自由に話すからこそ、アイディアが生まれ、
そのアイディアはさらに広がり、
アイディアを実現するためのアイディアさえも、その会話から生まれる。
このプロセスは、クリエィティブそのものだ。

こういう会話は、コーチが一人で頑張って創るものではない。
クライアントとコーチがともに協働して創り上げるもの。
だから、クライアントとコーチはパートナー同士。

コーチは、
クライアントに気づきがあるように、
捉え方の視点が増えるように、
行動の選択肢が増えるように、
行動が起こるように、コーチする。
聞き、質問し、承認し、フィードバックをし、
提案やリクエストをする。
前後の会話の流れを見ながら、
タイミングを見はからって、
意図を持ちながら、これらのスキルを使う。

コーチングの会話には目的がある。
だから、面白い。
クライアントはコーチングを受けながら、多くを学ぶ。
自分のことがよりわかり、確信が持てるようになる。
今までよりも、俯瞰し客観的に状況が見られるようになるから、
感情と上手につきあえるようになる。
周囲の人の助けを借りられるようになり、
周囲の人をより理解し、協力できるようになるから、
信頼されるようになる。
自分の考えや行動に、潔く責任が持てるようになる。
だから、自信がつく
それだけの「クリエィティブ」なものが生み出される会話なのだ。
コーチングというのは。

コーチはクライアントの100%味方、
という表現も耳にするが、適切でないと私は思う。
味方とか、敵とか、二つに一つの関係ではない。
コーチはクライアントの味方、と捉えていると、
おそらくコーチは次のようになっていくと思う。
クライアントを承認することが多くなり、
クライアントの話を聞くだけの人になる。
クライアントを励ましたり、
コーチが自分の体験やアドバイスを頻繁に話すようになる。
味方、という立ち位置が強くなると、
クライアントはコーチに次第に頼るようになるだろう。
それでは、クライアント本来が持っている主体性が埃を被ってしまう。

コーチとクライアントは、
クリエィティブな会話を創るパートナー同士。
コーチというのは、
クライアントの思い、考え、
これらビジョンを鮮明に描くプロなのである。

と、今日はこのあたりまで。
次回は、コーチングやコーチをどのように定義すると、
何が起きてしまうのか、について触れてみたい。

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