20代の時から、
「あれは何だったのだろう?」と疑問に思っていることがある。
今だに答えがでない。
人のモチベーションと役割の関係だ。
銀行に勤めていたときのことだ。
銀行システムのオンラインを一新するプロジェクトの渦中にて、
行内は準備と対応に目が回るほどの忙しさだった。
営業店でリーダーとなる女性は、
オペレーションが早く、確実で、
知識も豊富で多岐にわたる事態にも、
マニュアルを見れば即対応できる人だった。
そうでない人もいた。
操作や処理がわからなければ、
そのリーダーに教えてもらえばよいし、
そういう人についていけばいいや、という
半ば依存的な傾向の人もいたことも事実だ。
さて、システムが一新されるということは、
今まで使い慣れていた端末オペレーションも一新されるということ。
つまり、誰ができて誰ができていないとか、
そういう状態も完全に一新されるということだ。
全員が同じスタートラインに横並びに立ってスタートするようなもの。
上位職にある人たちは期待した。
これを機会に、
半ば依存的なあの人は変わってくれるのではないか・・・と。
時が来て、新システムスタート。
一週間たち、また一週間。
一ヶ月経ち、二ヵ月経ち・・。
結局、以前からリーダーでまとめ役だった人は、
新システムに移行しても、そういう人であり、
以前から半ば依存的だった人は、
新システムに移行しても、
変わらなかった・・・!
或る日の上司のつぶやきが忘れられない。
なぜ、同じ条件でスタートしたにも関わらず、
同じなんだ
全く変わらないことはなかったかもしれない。
それよりも、職場の中のリーダー的役割と、
それについていけばいいやという役割が、
無意識にうちに成立していたことが理由かもしれない。
どんな条件、どんな環境においても、
リーダーの役割の人は、リーダー。
ついていけばいいやという役割の人は、そういう人。
ということは?
何か人が変わるきっかけというのは、
はっきりと何かの役割を与えることがよいのか?
今でも答がでない。
しかし、どのような役割を持っているかについて意識を持たせるのは、
行動にも影響しそうな感じがする。
ついていけばいいやという人に、
リーダーの役割を与えたら、その人たちはどう変わっただろう?
変わったかもしれないし、変わらなかったかもしれないなあ。
何かで試してみたいものだ。