自分で言うのもなんだが、
若い頃の私は、何かおきると周りのせいにしていた。

思い起こせば、中学時代のこと。
当時、部活は軟式テニス部だった。
そんなに上手くなく、
ボールをよくネットにひっかけていた。
「ネットが高いのよね」
「目が悪くて、ボールがよく見えないからなあ」
友人の失笑をかうも、
これでは上達しない。当然だ。

大人になっても、根本的にはそう変わらない。
「なんで、あの人はわかってくれないのかな」
「お客様に謝るのは、私の仕事じゃない」
「ちゃんと言ってくれれば、できたのに」
「聞いていなかったので、私は知りません」
特に30代の頃は、こんな感じで終始愚痴っていた。
挙句の果てに、次の結論にたどり着く。
 変わるべきは、あの人。そして、この会社。
 私が一番正しい。
今、こうして振り返ると冷や汗がでてくる。
当時の自分が怖い・・・。
随分、ぴりぴりしていたものだ。

40歳になってコーチングを学び、
コーチをつけ、コーチングも受けた。
テーマは、リーダーシップを発揮して、
21世紀に残れる強い会社にしたい、というもの。
しかし、口を開けば、そういう感じでやはり愚痴。
最初は「うんうん」と聞いていたコーチだったが、
セッションの終盤になって、次の質問をされた。

  猪俣さん。
  今の現状を作り出している要因が、
  猪俣さんにあるとしたら、どうですか?

えっ?! 
一瞬、頭の中が真っ白に。
現状をつくっている要因が私にある?
そんなことあるわけ・・・・、
いや、あると仮定したら?
あるとしたら、どうなんだろう?

私は彼をリスペクトしていなかったんじゃないか。
だから、話を上の空で聞いているかもしれない。
今度、彼が私に仕事を頼みに来たときは、
もっとしっかり聞いたほうがいいかも。

彼女がミスをした時の言い方がきつかったかもしれない。
普段はあまりミスをしない人なのだから、
できている時に褒めたほうがいいな。

不思議なことに、できることを探す自分になっていた。
そうなったことで、気持ちはとても軽やかになった。
まるで、じめじめした井戸の中で膝を抱えてうずくまっている自分に、
さっと光が射しこんできたくらいの、
それくらいの明るい気分になったのだ。

それもそうだ。
あの人のせい、この人のせい、会社のせい・・・
それは、自分ではコントロールできないことばかりだから、
ストレスレベルが高くなって当然。
自分ができることは何かを探そうとしなかったら、
人生受け身で不満ばかりが大きくなる。

  今の現状を作り出している要因が、
  猪俣さんにあるとしたら、どうですか?

自分がつくった現状が気に入らなかったら、
自分がつくったものなのだから、
いかようにでも変えられる。
そう、自分の力でなんとでも変えられるのだ。
まだまだ、できることはある!

そんな気づきが起きた質問だった。

はた目には、相手に共感していないようで、
まるで相手を突き放すような、
思いやりがないようにも感じる表現かもしれない。
しかし、起きる結果は全く反対。

それを知っている人だけが、
経験した人だけが、
日頃から自分に問いかけている人だけが、
相手に心をこめて、投げかけられる質問。
それだけの力がある質問だ。

ほんのちょっとでもいい。
自分自身に問いかけてみよう。
勇気もちょっと湧いてくる、素敵な質問だ。

◆◆Point◆◆
愚痴っぽくなっている自分に気づいたら、
そこでストップ。
いったん、深呼吸。
そして、自分に問いかけてみよう。
 現状を作り出してい要因が私にあるとしたら、どう?
と。
気持ちが少しは軽くなる。
そんな、心のメンテナンスもお忘れなく。
ストレスレベルが高いまま、放っておかないこと。
大切、大切。

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