恥ずかしい話をちょっとしよう。
20代~40半ばまでの私は、
自分の信条にあわない振る舞いをしている人に、
かなり厳しかった。
「べき」論が強いというか。
例えば、
 ・仕事中は私語をすべきではない
 ・お客様に対しては最優先、第一に丁寧に対応すべきだ
 ・お客様の要望はまず聞き入れるべきだ
 ・言い訳をすべきではない
 ・仕事中はプライベートと区別し、気持ちを切り替えてのぞむべきだ
 ・仕事は上司や先輩に頼るばかりでなく、まず自分で考えてやるべきだ
など。
これらが悪いわけではないが、
どうにも強いので、この状況にあわない振る舞いをする人と出会うと、
そりゃもう、かなり厳しくなる。
イライラする。
責めるようになる。
その振る舞いや考え方を変えるよう、強く要望する。
という態度にでる。

もちろん、よい結果にならない。
私にそういう信条があるように、
相手にもれっきとした信条がある。
相手は、その信条にのっとって言動、行動している。
そんな当たり前のことがわからず、
当時の私は、自分の信条が正しいと疑わず、
相手に押し付けていてた。
それでどうなったかというと、
相手は委縮し、私の前では緊張するようになり、
おそらくは私が近くにいるとミスを起こすようになっていたと思う。
緊張するから、声もかけずらく、
大切な報告連絡相談も途切れていたと思う。
もっと問題だったのは、
そんな私の様子を見て、周囲がはらはらしていたことだ。
それもそうだ。
周りの人にとっては、私が感じるほど、
その人の言動にイライラしていなかったのだから。
問題だとは捉えていたが、
感情的にイライラしていなかった。
そのうち、私は上司から注意されるようになった。
「もっと、周りが見えるようになれ」と。
責任を果たそうと一生懸命になるあまりに、
自分の正しさしか見えなかった、あの頃。

コーチングを学ぶきっかけは、全く別のことだったが、
学んでようやくわかった。
人はそれぞれ価値観、捉え方、ニーズ、欲求、動機が違うということが。
今は思う。
周りの人に悪いことをしてしまったなあ、と。

という恥ずかしい失敗体験をしている私だからこそ、
今は周りがよく見える。

8月6日~13日までベトナムに旅行に行ってきたのだが、
こんなことがあった。
ある現地ガイドの方が、
それまでのガイドの方と違って、
一日の予定の説明があいまいなところがあり、
私たちがどう行動すればよいのか、迷う場面があった。
それはガイドの方の日本語の問題なのか、
そもそもその人がざっくりと物事を捉える人なのか、
原因はわからない。
ただ、私はこう思った。
説明があいまいだったら、都度質問して確認すればいいか、と。
しかし、ツアーに一緒に参加していた、ある男性の方はそう思わなかった。
とうとうガイドさんに詰め寄った。
「今日の予定がどういうスケジュールがわからないよ!
 どこにどれくらいの時間いて、それからどこに行ってどのくらい過ごすのか、
 もっとわかるようにしないとだめだろ!」
相当な怒りようだ。
ガイドさんは「えーと、さっきバスの中で話しましたが・・・」と言って、
同じ内容を繰り返したが、その男性の方の怒りは収まらなかった。
多分、その方がとても大切にしている「何か」が、
そう、彼なりの「べき」論だが、
それが、ないがしろにされたような感じをその方は受けたのだと思う。

怒りやイライラには必ず理由がある。
しかし、その理由が自分でもよくわからず、
相手に感情そのままにぶつけてしまうことがよくある。
この男性の方のように、そして以前の私のように。
もちろん、今の私もそうなる時もある。
しかし、やっかいなのが、怒ってもイライラしても、
自分が望む状態は気持ちよく実現されないということだ。

それからというもの、その男性の方は、
自分が感情的になったことが決まり悪くなったのか、
随分大人しくなってしまった。
もしかしたら、奥さんにこっぴどく叱られたのかもしれないが。(想像)

話しを戻そう。
働いていれば、「は?!」と驚くことはしょっちゅうある。
「大変です!」
「何?」
「○○で○○なことがあって・・・!」
「なんで、そんなことになるの?!」
のような。
働くというのは、
お客様に対して、周囲に対して責任が生じることだから、
心穏やかでなんかいられない。
いや、いる必要もない。
しかし、イライラ! とした時、
相手に不満を感じたり、
問い詰めたい気持ちになった時、
ちょっと一呼吸置こう。
そう、一呼吸。
そして、もう一回一呼吸して、質問しよう。
自分に。

  何が自分をここまで腹ただしくさせているのか? と。

そういう時ほど、まず対峙するのは、自分の心のありよう。
それから、もうひとつ質問だ。

  この相手ともに、一緒に実現したいこと何?
  共通の目的は何?

と。
かくいう私はこんなに冷静に対応したことがないけれど、
これからはチャレンジしてみよう。
己の「べき」を知り、「べき」を開放することを。
その後、何が変わるのか。
それまでと違う、明るい景色がきっと見えるはず。
自分がちょっと誇らしく思えるようにもなるはず。

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