スターバックスで、どのケーキにしようか、
ウィンドウの前で選びかねていた時があった。
そんな私の様子を見て、
女性のスタッフが声をかけてくれた。

「こんにちわ。いつもは、どのケーキを選ぶことが多いですか?」

え? いつも?
いつも選んでいることだったら、すぐ答えらる。

「いつもはスコーンが多いです」
「ああ、スコーンなんですね。ありがとうございます。
 いつもと変えてみるなら、ちょうど今日、
 新しくこちらのマフィンが新メニューで入ったんですよ。
 本日のコーヒーともよくあいますが、いかがですか?」

そうだな。
言われてみれば、スコーンが続いたな。
だったら、今日はいつもと違うものにしてみようか。
ということで、おすすめのマフィンを注文した。

何をしようか、なかなか選べない時は、
今はどうなのか、それがわかってくると、
次にとるべき行動がおのずとはっきりするようだ。

さて、職場ではどうだろう?
職場での会話を振り返ると、
意外にこの「今はどうなのか?」について話していない。

例えばこうだ。
「今月の目標はどうなの?」
「そうですね。50件はいきたいと思います。」
「どうやって、やるの?」
だ。
これでは、どうやってやるのかのアイディアが十分に浮かばない。
もしも目標に対して、
今の状態が把握できるような質問をしたら、
どんな展開になるだろう?

仮に、「今、上手くいっていることは何?」と質問したら?
顧客リストはできている、新商品に興味をお持ちのお客様もいらっしゃる、
セールストークは備えている…など、
それなりに上手くいっていることが整理されるだろう。

続いて「今、上手くいっていないことは何?」と質問したら?
セールストークにバリエーションがない、
メンバー間で情報の共有がなされていない、
など、思うようにいかない状態が整理されるだろう。

ほかには、
「今はどれくらい集中できているの?」
「目標達成した状態を100とすると、今はどれくらい?」
「現状だと何%の確率で達成できそう?」
「今、一番協力してくれている人は誰?」
「一番時間をかけていることは何?」
「優先順位はどれくらいはっきりしている?」
「もしも何か思い込みをしていることがあるとしたら何?」
「今、どれくらいのストレス状態?」
「一日の時間帯で調子がいいときは?」
「一週間でみると調子がいいのは何曜日?」
など。

こうして多くの視点から「今の状態」を
自分で観察できようになれば、
次にすべきこと、
やろうと思ってまだやっていなかったことなどが、
はっきりしてくる。

私たちは忙しい。
だからどうしても早急に結論をだしたがる。
しかし、「どうやってやるの?」と
「すること」ばかりに終始する会話だけをし続けると、
徐々に心は疲弊してくる。
そうした状態が蓄積されれば、
「数字を達成するためにはどうしたらいいか」など、
やがて「目標」が「目的」にすりかわってしまう。
そうなると辛い。
仕事は作業でしかならなくなってしまう。
それよりも、
お客様に喜んでいただくためにはどうしたらいいかを
考えているほうが楽しいし、
やりがいも感じられるようになる。
仕事が喜びにさえなってくる。

「今はどんな状態なのだろう?」
実りある戦略はそこから生まれる。
先が見えてくれば、
「大丈夫、できる」という自信だって生まれる。

目標に対して、今はどんな状態なの?

それを相手に問い、相手に考え整理してもらう。
目標が強制的なものになってしまうのか、
それとも思わず達成したいものになるのか、
分かれ目は、そこにある。

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