感情的?
辞書をひもとくと、
理性を失って感情をむきだしにするさま、とある。

何年か前のことだが、
仕事の打ち合わせ中、
お客様同士に意見の相違があり、
上層部の男性の方が、
感情的になったことがあった。
具合が悪いことに、
すぐ近くに社員の方が数名いらして、
口にこそ出されていなかったが、
びくびくている様子が手に取るように伝わった。
その場の雰囲気の悪いことといったら、
社員の方が気の毒に感じるほどだった。

会社の中で上位職にいる人の「あり方」は、
職場の雰囲気を如実につくる。
感情的になるのは、やはり、まずい・・・。

感情的になってしまうというのは、
ある意味、内側にたまっていたエネルギーが、
ある拍子に爆発するような現象だ。
これに関して、
以下のような興味深い報告がある。
アメリカのある地域では、
高校生に授業前の定期的な運動を義務付けたら、
その地域の生徒がほかの地域の生徒に比べ、
より情緒的に落ち着き、
勉強の生成も上がったそうだ。
ということは、
常時エネルギーを発散していれば、
感情的になるのを防げるということもいえそうだ。

人をマネジメントし、育成し、
リーダーの立場にある人は、
自分の身体の状態をケアすることは、
もう義務だろう。
運動などの習慣を身につけ、
食事にも気を遣い身体の内側を整え、
そうしたうえで、部下と向かい合うことが大切ではないか。

感情だけを取り扱って、
コントロールする術だけを学ぶのではなく、
感情の主人である自分自身の心身の状態を整える。
豊かに生きていると実感できるためにも、
実はそこが最も土台になるところだと思う。