コーチングのコーチという仕事をしている。
となれば、「コミュニケーションのプロですね」と見られる。
「相手が話しているうちに自分のアイディアに気づき、
 さらに発展できるようなアイディアをも見つけ、
 具体的なものにしていけるような対話が創れる」プロとでもいおうか。

こういうことをしている私の課題はといえば、
いたってシンプルだ。
質問のスキル?
フィードバックのスキル?
それとも、言語情報以外のところまで聞きとれるスキル?
多々あるが、私の課題は、本当にシンプル。

それは、相づちだ。

お恥ずかしい話、いまだに次のようなフィードバックをもらう。
「相手が話しているのに、相づちが被っている」
それはまずいと、意識すると今度は、
「相づちが聞こえなくて、冷たい感じがする」
となる。(苦笑)
さらに、
「相づちのトーンが軽くて、上の空で聞いている感じがする」
ここまでくると、はぁ・・・とため息だ。

しかし、私には目指している相づちがある。
2004年に初めてコーチングを受けた時のコーチ、
Kさんの相づちだ。
それは、なんと言おうか、
「うん」「はい」「ええ」という単独で終わっている感じがしないのだ。
もちろんひとつひとつの音は単独だが、
それが集合体となって、まるでメロディがそよそよと流れているような・・・。
そう、さながら伴奏のような感じだ。
相づちの伴奏にのって、
私が話す言葉が主旋律になっていくような。
トーン、タイミング、リズム、大きさ、音の長さ、深さ。
なるほど、プロのコーチというのは、
こういうところが違うのかと驚いたものだ。

相づちはほんとうに正直だ。
純粋に相手の話に興味が持てている時は、
無意識に良い相づちが打てている。
そうすると、相手は目をきらきらと輝かせて、
表情も豊かにのびやかに語ってくれる。
でも、私がちょっとでも頭の中で批評モードになったりすると、
相づちが乱れてしまう。
だから、とても意識する。
相手がじっくり考えている時は、スピードを落として、
ゆっくりしたスピードで相づちし、
相手が次から次へと言葉があふれている時は、小刻みにリズムをとるようにして、
相手が考えた末に決意した時は、重みと余韻を残すようにして。

相手が話す言葉と言葉の「間」に、
もっとも適切な「相づち」を添える。

思わず話したくなってしまう。
そんな相づちが、いつでもどこでもできるように。
一人練習をこそこそしている私なのである。

・・・・・・・・・・・

コーチング「実践! リーダーシップトレーニング」のご案内
あなたらしいリーダーシップを見つけ、
発揮できるようになる、
3ヶ月間全9回のマンツーマントレーニングです。
部下やメンバーのやる気はどうしたら育つのか、
どうしたら目標達成に向けて行動がおきるのか、続くのか。
その答えが見つかる三ヶ月間になるでしょう。
コーチ、つけてみませんか?
詳細はこちらをどうぞ。