ある地方銀行の女性の室長と、
男性の人事課長と話していた時だ。
話の詳細は曖昧にしか覚えていないが、
人事課長が、
営業店の管理職が部下とコミュニケーションをとる難しさについて
話していたように思う。

その時、室長がさらりと言った。

  男性って、自分に答がなくっちゃって思うのよね。
  部下から訊かれたら、ちゃんと答えなくっちゃとか。
  部下よりも業務のことも知っていなくっちゃとか。
  でも、自分が全部知っていなくても、
  相手に教えてもらえばいいのよ。
  自分に答がなくても大丈夫なのにね。

その室長は、おっとりとしていて穏やかな方。
肩に力も入らず、雰囲気的におっとりとふわっとした方だ。
室長がおっしゃったことに、同感。

もちろん、勉強はする。
本質は抑える。
そのうえで、部下の知識や知恵を、
チームの問題解決や目標達成のために、
リソースとして存分に活用する。
それこそ、上司としての在り方ではなかろうか。

そういえば、かつて会社員だった頃、
私は人事課長と同じように考えていた。
信頼される人でありたいと常々思っていたが、
どういう人が信頼される人? と考えた時に、
でた答えはこうだった。

 この人に聞けば、なんでも教えてくれる人
 どうやればいいのか、間違いなく答えてくれる人

当時の自分を振り返ると、
部下から訊かれたら、
いつも自分が調べていた。
調べてわかったことを教えていた。
もしかしたら、
教えている自分に酔っていたかもしれない。
もしかしたら、
部下もそれがわかっていて、
本当は自分でも答えは知っていたのに、
教えられているフリをしていたかもしれない。

学ぶ姿勢はとりつつも、
相手の知識や知恵を活かすことに価値を持っている人のほうが、
俄然、一緒にいて働きやすい。
そういう人と一緒にいるほうが、
自分もその場に貢献でき、役立てる人だという意識が持てる。
その場にいる人たちとともに、
ともに成長し、ともに目標を達成していくことの喜びを
感じられるのではないか。

もしかしたら、部下から質問されて答えられなかったら、
足元救われるとか、侮られると思っていないだろうか。
そうだとしたら、なぜそう思うのか、自分と向き合ってみよう。
ほんとうは何を怖れているのか、自分と向き合ってみよう。
答は必要。
でも、自分自身にいつも完璧な答がなくても、
十分生きていける。
どうぞ、がちがちの鎧で自分を守りすぎることのないように。

・・・・・・・・・・・・

◆コーチング「実践! リーダーシップトレーニング」のご案内
あなたらしいリーダーシップを見つけ、
発揮できるようになる、
3ヶ月間全9回のマンツーマントレーニングです。
部下やメンバーのやる気はどうしたら育つのか、
どうしたら目標達成に向けて行動がおきるのか、続くのか。
その答えが見つかる三ヶ月間になるでしょう。
コーチ、つけてみませんか?
詳細はこちらをどうぞ。