まなざし、ね。
『コーチングのプロが教えるプレゼンスマネジメント』(日経BP社/鈴木義幸著)を
久々に読んだ。

 最高の聞き姿

この言葉が心に残る。

いかにうまく話すか。
そのことに意識が向きがちだが、どうだろう。
それよりも、相手が自分といると、
いかに話す気になるか、
についてずっと深く考えほうがよいのではないか。

人は相手から批判、非難、
評価されていない雰囲気を感じてこそはじめて、
自由に考え、自由に言葉を選び、
まるで歌うかのように語れる。
そんな時間を過ごしながら、
もともとあったアイディアがあることに気づき、
もともとやってみようと思っていたことを、
やってみよう、という意欲がふつふつと湧いてくる。
そして、いわゆる「チャレンジ!」ということをするのだ。

そのきっかけは、
そういう聞き手がいるからこそ。
「聞く」というのは、我慢することじゃない。
相手が夢を思わず語りたくなるような、
聞き姿をつくるべきー! 

なんてことは、ずーっと思っていたが、
それより以前に、一番大切なことを忘れていたよな、と
ふと思った。

それはささいなことだ。
けれど、とても重要なこと。
何?

自分の目の表情。
まなざし、だ。

お恥ずかしい話、
昔昔、30代の頃、自分のリーダーシップのふがいなさに
日々もがき苦しんでいた頃、
とどめの一発のように、あることを言われた。
若手の部下に、
それも、みんなから可愛がられている部下から
一言。
「猪俣さんて、目が怖いです」
これは・・・、ショックだった!(笑)
家に帰ってから、夫に聞いたほど。
「ねえ、私の目って怖い?」
「よくわからないけど、目が怖い人って、
 マルシアみたいな人の目を言うんじゃない?」
(注:マルシアとは芸能人。歌手)

ああ、なるほど。
ああいう目・・・。(意気消沈)

いずれにしても、目が怖いと言われたら、
もちろん気になるし、直したくなる。
ということで、口角上げて爽やかな笑顔! というよりは、
目のあたりの筋肉がふわっと柔らかくなるように意識した。
 なんで、また、このミス!!!
目が吊り上げるような状況でも、
 まったく、こんなこと、ここまで言われなくてもわかってよ!!!
イライラするような状況でも、
目のあたりの筋肉に力が入りすぎないように意識した。

で、どうなったか?

「目がこわい」と進言した、かの部下からは、
「最近、丸くなりましたね」と褒めてもらった。
(しかし、こうして振り返ると、
  随分と上から目線の部下だった。笑)
社長の父からは、
「随分、我慢できるようになったな」と、
これまたOKをだしてもらった。
(しかし、我慢していることは、やっぱりわかるらしい。苦笑)

しかし、最も大きな効果は、
周囲への影響力云々よりも、
自分自身の変化だ。
以前よりも、周囲に対しての不平不満、怒りなど、
負の感情がとてもマイルドになったのだ。
話しやすくなりました、とまで言われた。
そういえば、それまでは、私が相手の目を見ていても、
相手は目を合わせずらいような、そわそわした態度だったような。
「まなざし」を意識してからは、
視線があう回数も増えたとも思う。

 目の表情はドミノ倒しのドミノのようなところがある。
 だから、目にやさしい表情が生まれると、
 ドミノ倒しのように口元がゆるんできて、
 声も柔らかくなる。
 心の内側にまで優しさが生まれるようになる。
 (『プレゼンスマネジメント』より)

自分の「まなざし」は、
相手が目をあわせやすい「まなざし」になっているか。
そうではないのか。
相手が自分と一緒にいると、
思わず話したくなる、そんな心持ちになるには、
姿カタチよりも、まず「まなざし」。

そんなことにも意識を向けてみないか。
向けてみよう。

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