研修準備の参考にとぱらぱらめくっていた本から、
こんな言葉が目に飛び込んできました。

「コミュニケーションとは、
     相手と自分の共通点を探すことです。」

そもそもコミュニケーションという言葉の語源は、
「共通のものを持つ」という意味のラテン語からきているとか。
なるほどなるほど。
だから「いやあ、若い人たちの考え方や価値観っていうのは、よくわからないよね。世代が違うとこうも上手くいかないものかなぁって、よく思うよ。」
そう嘆く経営者や管理職も、まったくもってその通りというところか。
共通のものがないし。

しかし、相手とそんなふうに感じる違いって、
永遠に埋まらないものなのでしょうか?

さて、話は今から10年も前にさかのぼります。
当時、世間は夏休み真っ只中。
ある高校のコミュニケーションスキルトレーニングに
コーチとして参加しました。
4人1グループとなり、
私の隣は初対面の3年生の女子高生。
小柄で細身で髪の毛はポニーテール。
少々伏目がちで、絵に描いたような文学少女という感じの子です。
その彼女から、
「この大人誰? どんな人?」と
私への品定めオーラがびしびしと伝わってきました。
肘が触れ合う距離でありながら、
なんとも居心地悪い思いで一杯になってしまいました。

そんな私の気分にお構いなく、
早速トレーニングの一つめのお題がスタート。
テーマは「二つに一つ。あなたはどちらを選ぶ?」。
配布された資料を見ながら、
自分が選んだほうを声を出して読み上げます。

私「犬」、彼女「猫」
私「都会」、彼女「田舎」
私「夏」、彼女「冬」
私「海」、彼女「山」

ことごとく違うものばかり。
お互い「また違うねぇ」と、ごまかし笑い。
いよいよ彼女からは、
「この人と私って全然違うんだなー。」、
そんなしらーっとした空気が色濃く漂いはじめます。
居心地はさらに悪くなるばかり。

続く二つ目のテーマでの彼女とのやりとりの中で、
多分、「何をすることが好き?」のようなお題だったと思いますが、
彼女は読書が好きで、
図書館にいると落ち着くということを話してくれました。

ふーん。本ねえ。どんな本が好きなのだろう?
聞いてみようかな?
でも、私の知らない本や作家だったりして?
ありえるなあ。
ここまでことごとく好みが合わなかったし。
私の知らない本や作家だったりしたら、
さらに白けた感じになってしまいそう。
どうしよう・・・。
えーい。だめもとで聞いてみよう!

「で、どんな本が好きなの?」
しかしこの後の展開は予想もしていなくて・・・。
(後半に続きます)

さて、私たち二人、どうなったでしょう?!

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