さて、講演で何を話そうか。
いや、話すことなどもう固まっている。
そう、どのエピソードを選ぼうか、
それで迷っていたのだ。
そういえば、以前書いた原稿で、
「この話、すごくいいなぁと思いまして」と、
電話をくださった方がいらしたっけ。
その時の原稿を久々に眺めた。
読んで、あらためて納得した。
それは、「人は相手の期待にこたえるようになっていく」というもの。
拙著『女性のためのリーダーシップ術』でも、
「人は期待されているようになっていく」の目次で書いたものだ。
大切なことだから、
少し違う視点から書いてみよう。
1950年代、アメリカの心理・経営学者ダグラス・マクレガー教授は、
X理論、Y理論を提唱。
X理論は「人が動くのは報酬をもらえるからだ」というもの。
一方、Y理論は、
「人は仕事そのものか得られるモチベーションによって働く」
というもの。
研究者たちは、各タイプの部下が、
それと反対のタイプの上司のもとで働くと何が起こるのかを調査した。
しかし、驚くことに、
反対のタイプの部下を持つ上司がほとんど見当たらなかった。
X理論を信じている上司の部下は、常に見張っていなければさぼり、
Y理論を信じている上司の部下は、
自分の仕事を愛して働いているという結果だった。
どうやら部下は、上司が期待するとおりの人になっていく、ようだ。
つまり、上司の期待を部下は察し、
それに応えるように振る舞っているうちに、
そうなってしまった、ということか。
人は環境に順応して生きのびれるように、
変化進化していくとはよく聞くが、
そういう意味では「上司の期待」は「環境」同様なのだな。
きっと。
ということは、相手がとっている行動や言動は、
もしかしたら、私の期待に応えている、だけ?!
今起きてることは
自分がとっているコミュニケーションの結果
という言葉もあったなぁ。
ここまで書けば、もういいだろう。
あなたは相手にどのような期待をしているだろう?
責任逃れをする人?
最後の詰めが甘い人?
時間にルーズな人?
自信がない人?
自己中心で勝手な人?
何をどう思おうがあなたの自由。
しかし、どうせ自由ならば、
相手になってほしい方向に期待を寄せたほうが、
よき結果になる可能性は高くなる。
つくづく思う。
人と人は影響しあっているものと。
講演会で久しぶりに話してみようか。このエピソードを。
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