金融にお勤めのAさん、おっしゃる。
「コミュニケーションって学ぶ必要あるの?
だって、子どもの頃からコミュニケーションってとってきてるでしょ。
わざわざ学ぶもの?
それに、会社には仕事して来ているわけだし」
ああ、わかる、わかる。
そうわりきれれば、本当に楽なんですけど。
しかし、そうも言っていられない。
かの有名な心理学者アルフレッド・アドラーはこうのたまう。
人が仕事で失敗するのは、
仕事に対する知識や経験が足りないからではない。
そこに人間関係が築けていないからだ。
さらに、カリフォルニア大学ロサンゼルス校で研究をしている、
マシュー・リーバマン氏はこう言う。
実際に、休息中というさまざまな思考が可能な時間においても、
人の脳が処理していることのほとんどは、
「あなたと他の人々との関係」についてである。
仕事で裏切られたり、正当に評価されなかったりしたとき、
人の脳内では、頭を殴打されたときと同じくらいの神経衝撃が生まれている。
ほとんどの人は、そのような衝撃から自分を守るため、
反応を合理化したり、抑えたりすることを学ぶ。
しかし、同時に、コミットメントとエンゲージメントも減少している。
さらには、組織コンサルティング会社のグリーン・ピーク・パートナーズ社が、
コーネル大学と連携して実施しリサーチの結論はこうだ。
対人能力が高く、
自己認識の高いリーダーのほうが、
経済的により高い成果をだしている
組織で役職についている人、
リーダーの立場にある人は、
間違いなく、自分がとっているコミュニケーションが、
職場にどのような影響を与えているかを知る必要がある。
自分がとっているコミュニケーションは、
かなしいかな、会社の業績をさげてしまっているのか、
それとも生産的な変化を促す環境を創り出せているのか。
あなたはどうだろう?
ここで、じゃあ自分がどんなコミュニケーションをとっているのか、
周囲に訊ねたり、フィードバックをもらうことができないのであれば・・・。
組織で上にたつ資格は、なし。
はい、ないですね。
まずは、自分という人を知るところから。
リーダーシップの知識とかスキルとか装備する前に、
装備しようとしている自分はどうなのかを直視する勇気があるのかどうか。
自分という人間とちゃんと向き合おうとしているその姿に、
周囲は次第に一目おくようになるんじゃないの?
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