スターバックスでのことです。
ここのスイーツのメニューは本当に豊富。
全部美味しそうですから、目移りするばかり。
「よし、今日はこれにしよう!」と決めるまで時間がかかります。
そういう時は、もれなくスタッフの声かけが。
「こちらのケーキは本日のコーヒーにあいますよ」などのように。
しかし、その日はちょっとだけ違いました。
にこやかな笑みを浮かべ、その女性スタッフは私にこう言いました。

「いつもはどのケーキを選ぶことが多いですか?」

えーっと、いつもは・・・?
質問されれば思い出そうと考えます。
「いつもはスコーンが多いです」
言いながら、こんなことまで考えました。
(最近、スコーンが続いているよな。
だから、今日は違うものにしようかな)
と思ったあたりで、
「いつもはスコーンなんですね。
こちらのマフィンは今日からのメニューなんですよ。
今日のコーヒーともよく合いますよ」
と、スタッフがアドバイスしてくれました。
「じゃあ、今日はこのマフィンにします」と答えた自分が、
あまりにも素直な気持ちだったことに、我ながら驚きました。

なるほど。
最初から「こちらのマフィンは今日からの新メニューなんですよ」と、
スタッフのアイディアから入ったわけではありませんでした。
「いつもは何を選ぶことが多いんですか?」と質問されることで、
私には瞬時に、どうするかの選択肢が生まれたのです。
これはすごいことです。
結局はスタッフのアイディアを受けた形になっていますが、
実際は、自分で選んだという自己決定感が残ります。

「いつもはどうしているんですか?」という質問。
これは相手に「現在の状況、状態」を思い起こさせる質問です。
「普段は自分はどうしているのか?」がわかってくると、
これからどうしたいかについても、
次第に明らかになってきます。

ささいなことでも、自分自身で物事が決められるようになることが、
一つ、また一つと増えていくたびに、
自分を信じられる力、自信も、
一つ、また一つと積み重ねられていきます。
これこそが、自己効力感なんですよね。
自己効力感とは、
自分がある状況において必要な行動をうまく遂行できると、
自分の可能性を認知できていることをいいます。
自己効力感が高くなれば、
行動力が高くなるのも間違いありません。

「したいことはわかったけど、
じゃあ、今していることは何?」

現在の状態をちゃんと自分で捉えられる。
この質問の効果は、思っている以上にあります。
「どうやったら?」
「どうしたら?」
の質問ばかりで埋め尽くす前に、
「普段はどうしているの?」
「今していることは何?」
の質問も多いに使ってみましょう!

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