ある美容院に、
かれこれ15年ほどお世話になっている。
担当のスタイリストさんは、
今まで二回変わった。
二人目の方は男性でUさんといい、
年齢は私のひとつ上。
ドラマ好き、カメラ好き、旅好きと、
共通の話題があることも手伝い、
uさんとの会話はその美容院に行く楽しみのひとつになっていた。
さて、そのUさん。
若いスタッフを会話に招くのがとても上手い。
髪の毛を乾かす時、
カラーのセットをする時、
Uさんのアシスタントの若いスタッフが、
さっと横につく。
それまで私とUさんは、お互いに話が盛り上がっている状態だ。
その時のUさんは必ずこうする。
「猪俣さん、新人のTです。福井からでてきました」
新人のTさん、少しはにかんで微笑む。
「今、〇〇のドラマの話をしていたんだけど、それ、観てる?」
UさんがTさんに訊く。
「いえ、観ていないです」
「観ていないんだ。何か観てる?」
「〇〇〇とか・・」
「ああ、〇〇〇ね。誰が出てたっけ?」
「俳優の〇〇〇さんです。私、結構好きなんです」
「どんな人だっけ・・? 猪俣さん、知ってます?」
話しの矛先を私に戻す。
こんな具合で、三人で共通の話題で楽しむという場になるのだ。
そのUさんは、数年前にその美容院を退職された。
他にやりたいことがあるとのことで。
残念・・・。
Tさんに「Uさんが辞められて、さびしいなあと思って」と言うと、
「私もです! 何でー? って思いました。
私も辞めてついていこうかと思ったくらいです」と。
ここまで若い人に思われるUさん、さすがだ。
その場で自分だけが脚光を浴びるのではなく、
その場にいる誰もが、公平に居場所を感じられるようにする。
その場にいる一人ひとりに、つながりが持てるようにする。
一人ひとりを会話に招く。
Uさんがしていることは、そういうイメージだ。
その場にいる人それぞれが、
自分の存在感を感じられているか。
ぽつんと寂しそうにしている人はいないか。
誰かが場を仕切りすぎていないか。
果たして、私がそうなっていないか。
そういう気遣いができる人でありたいものだ。
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