人の強みを知るツールは、世間にいくつかある。
例えば、コーチエィの「タイプ分け」。
自己の行動パターンやコミュニケーションの傾向を知るものだが、
それは「強み」としても捉えられる。
また、ストレングスファインダーというのもある。
Webサイト上で177個の質問に答えていくことで、
自分の強みを知ることができるものだ。
また、「エニアグラム診断」というのも興味深い。
相手がどのような強みを持っているか、
どんな人かを端的に知るには、非常に便利なツールだ。
しかし、相手をあなた自身の目で見て感じとることを
端折ってはならない。
多忙な業務の中で、
いち早く「相手がどういう人か」答えを急ぐ気持ちもわかる。
しかし、急がばまわれ、なのだ。
相手がどんな場面で、どのような考え方や行動をとっているのか。
なるべく評価を加えずに観察し、思い返す。
このプロセスは、思っている以上に自分の助けとなる。
このプロセスをたどるからこそ、
無意識にしていた相手への「色眼鏡」が外せる。
あなたが「いい」「悪い」という評価者のスタンスでないことは、
相手に伝わる。
だから、相手はあなたと一緒にいると働きやすいし、
リラックスして仕事ができると感じるようになる。
あなたが自分に関心を持っていることがわかるから、
職場で自分の居場所あることも、相手は実感できるようになる。
結果、自信が持てて意見が言えるようになる。
しかも、わかりやすく話せるようになる。
このようなことが、起きてくるはずだ。
今のあなたが、「強みを見つけたいと思う人」は誰だろう?
その人の具体的な特徴を書きだしてみよう。
例えばこのように。
名前/ Aさん 場面/定例会議
会議中はメモをとらない。
メンバーの発言を聞いている時は、
ちらちらと視線が小刻みに動いている。
発言するときは、今まででたアイディアを承認してから、
「でも、もし、こういうケースだったとしたら・・・」と、
それまで議題や話題にあがらなかった視点から、検討を促す発言が多い。
「評価を加えずに」というところがポイントだ。
人は「自分の解釈の世界」から、相手を見てしまうからだ。
解釈の世界? 例えばこのように。
会議中はメモをとらない
→ 書記が記録しているからいいや、と思っているのだろう。
手を抜いている!
ちらちらと視線が小刻みに動いている
→ 聞きながら、検討余地やつっこみどころを探しているのだろう。
人の話をちゃんと聞いていない。
今まででたアイディアを承認してから
→ 一応、他の人の発言を「受け入れる」ボースをとっているだけだ。
それまで議題や話題にあがらなかった視点から検討を促す発言
→ まるで重箱の隅をつついているのと同じ。
そのせいで会議の進み具合が遅くなる。
随分Aさんに「ネガティブ」な印象を持っていることに気付く。
しかし、次のような「解釈」をしたらどうだろう。
会議中はメモをとらない
→ 書記がちゃんとメモをとっているのはわかっているから、
メンバーの話に集中しているのだろう。
もしかしたら、学習スタイルが視覚と聴覚が優位で、
言語感覚は低いのかもしれない。
ちらちらと視線が小刻みに動いている
→ メンバーの提案がよりよい結果になるよう、
検討したほうがいいところがないか、考えているのだろう。
今まででたアイディアを承認してから
→ Aさんは真っ向から反対したり否定しているわけじゃない。
それまで議題や話題にあがらなかった視点から検討を促す発言
→ やってから「あの時に考えておけばよかった」と後悔することがないように、
提案してくれているんじゃないか。
振り返ると、起きた事実の解釈や評価で、
相手を「こういう人」と決めつけていたことが
いかにあったことか。
相手がどんな場面で、
どのような考え方や行動をとっているのか、
なるべく評価を加えずに観察し、思い返す。
相手の具体的な特徴を書きだす。
まずは、事実で捉える。
やってみる価値は多いにある。
目的は、相手の強みを発見するため。
やってみよう!
そして、相手の強みをキャッチしよう。
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