今日は、日経新聞の記事「私のリーダー論」を紹介します。
早稲田大学ビジネススクールの
入山章栄准教授へのインタビューからの内容です。
(2018年12月27日付)

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現在、経営学の世界で重要視されているリーダーシップの考えは、
2つあります。
一つがトランザクショナル・リーダーシップ。
質の高い管理型のリーダーのことで、
部下のことをきちんと把握し、
的確な信賞必罰を行う。
部下はそれに応え、上司のために一生懸命働くという、
取引関係を前提としたものです。

もうひとつが、トランスフォーメーショナル・リーダーシップ。
一言でいうと啓発型です。
ビジョンや長期の方向性を示し、
部下の知的好奇心を刺激してワクワクさせて、
一緒に巻き込んでいくリーダーです。

両方とも重要ですが、
特に変化が激しくイノベーションを起こさないと生き残れない現代は、
後者のほうがより重要です。

一般に、日本の経営者はビジョンを徹底的に語る人が多くありません。
一方、業績を上げているグローバル企業の経営者は、
語ることを重視しています。
英蘭ユニリーバのポール・ポールマン最高経営責任者は、
世界各地の拠点を回り、
「ユニリーバは衛生の会社であり、我々は世界の衛生問題を解決する」
ということを説いています。
ある意味、宗教家のようです。

現代の優れた経営者に共通しているのは、
ストーリーテラーだというこです。
ビジョンを心から信じていて、
周りにも「面白いでしょ、ワクワクするでしょ、
だからちょっと大変かもしれないけど一緒に進もうよ」と言って、
納得させることができる。

そしてもう一つの共通点は、
徹底的に学習する。
経営者自身も知の探索をするということです。

これまでの組織のあり方は、
頂点にリーダーがいて上意下達という構造でした。
しかしもう少し世の中が変わると、
複数の人がリーダーの役割を同時に果たして中心がない、
自律分散的な形になると考えられています。

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未来のリーダーシップの鍵は、ストーリーテラー、
というところでしょうか。
「何をせねばならないのか」よりも、
「それをしてどうありたいのか」を語ること、語れること。

以前からストーリーテリングの重要性を思っていた故、
こちらの記事を引用しつつ、
部下育成等の研修で扱っていこうと思います。
次回のテーマもストーリーテリングです。

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