ひと月に二回ほど、
カラダファクトリーという整体に通っている。
その日は70分コース。
施術担当の方が、途中からSさんに代わった。
Sさんは、今年入社の若手のホープ。
とりとめのない話をしながら施術を受けていたが、
途中、はっ! とした。
「足の状態はどうですか?」
「最近、よく、つるんですよ」
「布団がかかっていないとか・・・?」
ん? なんのことだろう?
そうだ、そうだ。
以前、私はそんなことを言っていたっけ。
寝ているときに、布団から足がはみだして、
朝起きた時に、足が冷たくなっているから、
それが“つる”原因かな、と。
Sさん、よく覚えている。
さらに「真田十勇士の映画、観に行くんですか?」
とも質問された。
なんで? 真田十勇士?
「どうしてその映画のタイトルがでたの?」
「猪俣さん、お城の石垣が好きだって言っていたんで・・・」。
よく覚えているものだ。
立派。すごい。
研修で「この人が言うことだったら、頑張ろう」、
そう相手から思われる人は、
信頼関係を創るのが長けている人と伝えている。
信頼関係を創るためのステップをレクチャーしているが、
そのステップの二つ目が、まさにSさんがしていることだ。
人は誰でも、チームやグループ、組織の中で、
自分は役に立つ存在であり、
メンバーの一員としてちゃんと認められたいと思っている。
それが感じられれば、
自己肯定感や自分はできるという自己効力感が高くなり、
安心してその場にいられるようになる。
チャレンジしようと思える原動力にもなる。
過去に話した内容を相手が覚えていてくれるというのは、
それだけ自分のことを尊重してくれるからこそ。
Sさんがされたことは、まさにそうだ。
そういう人を人は信頼し、
次第に心を開いていくようになっていく。
そういえば、ある人と話をしている時に、
「あれ、また前と同じことを聞くんだ」、
ということを思い出した。
その方はとてもよい方だったけれど、
うっすらと気持ちが遠のく感じがしたのは事実。
過去に話した内容を覚えている。
「あれ? そんな話、私、したっけ?
よく覚えているね」
その瞬間、相手は嬉しそうに顔をほころばせるはず。
そんな表情を見る喜びを味わうのもいい。
Sさん、よい整体師になるぞ。
彼の成長を見守るのが楽しみ。
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