こんにちは。storyIの猪俣恭子です。
Aさんは、「ちょっと」の成功を認められる人。
「最近は、イライラしても、ちょっと冷静になれるようになったんです」
「昔は愚痴ばかり言っていたけど、最近は、『また言ってるよ』って、ちょっと自分に言い聞かせられるようになったんです」
その口調はどこまでも穏やか。
Aさんの言う「ちょっと」の響きが、これまた心地よい。
出来て当然、だから、もっとやりたい、もっと手に入れたい。
もっと、もっと、と駆りたてるものがAさんからは聴こえない。
なのに、確実に何かを掴んでいる。
そのAさん、この前は珍しく「あることが頭から離れなくて」と辛そうにしていた。
「あること」から気が散るようにと、Aさんの好きな話題で会話をする。
しばらくして気分が落ち着いたか、「ちょっと先の未来を話したい」と言う。
この「ちょっと先の未来」なる響きが、なぜか新鮮に感じた。
コーチングセッションでは、「1ヵ月後は?」「3ヶ月後は?」「1年後は?」「3年後は?」と、期日をはっきりさせる。
それは、目標達成のセオリーにも適っていることだ。
だからこそ、「ちょっと先の未来」という淡い願望チックな雰囲気が、ものすごく新鮮に聴こえた。
セオリー通りでなくても、いいじゃないか。
答えは一つではない。
「ちょっと」というファジーな表現が、そのうち新しいセオリーをつくる、かもしれない。
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