こんにちは。storyIの猪俣恭子です。

過去の体験には「強み」につながるものが実は潜んでいます。

特に、ピンチを乗り越えた体験。

というのは、そういう時こそ、私たちは今までの人生で蓄えた自分の強みでそのピンチを乗り越えようとするからです。

ちなみにピンチとは、困難や障害、失敗したこと、挫折、トラブル、アクシデントにあった時を指します。
試しに私の場合を参考までに紹介します。

ピンチ?

前職の家業の印刷会社に勤めていた時のことです。
社長の父が病に倒れ、会社の未来が自分に託されました。

会社を存続すべきか?
それとも、それまでとは違う事業を始めて会社の名前は残すか?

もしくは、思い切って会社をとじるか?

迷ったあげく、「会社をとじる」という3番目の選択肢を選びました。

社員の理解を得るのはもちろんですが、お客さまにも事情を説明し理解していただきました。
それぞれのお客さまの案件は、信頼できる印刷会社に引き継ぎました。
社員が転職する際は、推薦状を用意しました。

社屋を壊して更地にし、売買までは埋蔵文化財など問題が発生しましたが、近隣の方でその土地を活用したい方とのご縁ができ、無事に売却できました。

実家の相続は税理士や弁護士に依頼しながら、数年かかりましたが無事に終えました。

これが私のピンチを乗り越えた体験です。

ここに潜む私の強みは何でしょうか?

決断力? 行動力? リスクを取れる?
責任がとれる? 率直に依頼できる?
目的からぶれることなく達成できる?

と、一人勝手に想像。

できることなら、この体験を信頼できる誰かに話して、友人から私の強みが何かを教えてもらうのが理想です。

しかし、次に用意した質問は、あなたが自分の強みを探究することの助けになるでしょう。

 (1) あなたがピンチ(困難や障害)を乗り越えた体験は何ですか?

 (2) あなたは、それをどのように乗り越えましたか?

 (3) その体験からあなたが学んだことは何ですか?

私の場合、(3)の質問を考えて得られた答は、「手放す」ということでした。

自営業にとって家業の会社という存在は、ある意味で自分の分身のようなものです。
それを「とじる」というのは、相当に辛かったことでした。

しかし「とじる」ことができたことは、何がなんでも失いたくないものでも、人は「手放せる」ことを身を持って学べたように思います。

結果、今は物事に対して、よい意味で執着しなくなりました。

「手放す」ことは、人間関係においても、仕事においても、物事の優先順位を決めるうえでも、何か決断する場面でも、私の強みとして顔をのぞかせています。

さあ、今度はあなたの番です。

あなたの強みをあなたの体験から見つけにいきましょう。

それは、うっすらと埃をかぶっているかもしれません。
転がったままになっているかもしれません。
何かの陰に隠れているかもしれません。
すごく近くにありすぎて、見えなくなっているかもしれません。

あなたの強みは、あなたに見つけられるのをわくわくしながら待っている、そんな気がしてなりません。