こんにちは。storyIの猪俣恭子です。
コーチングのスキルはそれこそ多くありますが、中でも「質問する」スキルは「聞く」「フィードバック」とあわせて、コアスキルといっていいでしょう。
それは、とってもパワフルなスキルです。
私たちの心に、思考に、とてもとても大きな影響を残します。
コーチングのオンラインクラス「プレゼンスマネジメント」を担当した時、久々に次の「問い」からスタートしてみました。
「プレゼンスマネジメントができるようになると、あなたにとってどんないいことがありますか?」
クラスの最後の時間での感想で、その問いがとてもよかったとおっしゃった方がいました。
自分にとっての「意味」を見つけることができたと。
人は「意味」がないと思うことには意欲がわきません。
なんのためにやるの?
と。
例えば「役に立つから読んだほうがいいよ」と言われてしぶしぶ読み始めた本、本当に痩せるのかどうか効果がわからないエクササイズ、なんのためにやっているのかわからなくなった仕事とか。
「意味」づけには、ポジティブなイメージがわくものもあれば、ネガティブなイメージがわくものもあります。
それをすることは大変そう、つまらなさそう、面倒そう、疲れそう、苦しそう・・・と感じたら、どれだけそのことを「したい」と思えるでしょうか?
私は月に二回ほどカイロに通っています。
ある時、駅の階段を降りたところで先生の一人がお店を案内するチラシを配っていました。
施術をしている時の雰囲気より、恥ずかしそうに見えるのが印象的でした。
施術を受けていた時、そのことを尋ねてみました。
「ああいうチラシ配りもされるんですね。チラシ配りは好きですか?」
「好きと聞かれれば、こうして施術をしている時のほうがずっと好きです。
でも、時々、このチラシを見て仕事帰りにお店に寄ってくれる方もいらっしゃるんですよ。
チラシ配りは未来のお客さまと出会える機会と思ってやっています」
その先生にとっての「チラシを配る」ことの意味を聞いた瞬間でした。
なぜかほっとし、その先生をもっと応援したい気持ちになりました。
今していることに「意味」を見出す。
それも自分にとって「いい」イメージをもたらしてくれる「意味」。
「それはあなたにとってどんないい意味がありますか?」
という問いは、一瞬にして「自分」と「いい意味」を関連づけてくれます。
「いい意味」とは何かを集中して考えることが起きます。
そのまま放っておけば、ただ流れ去るだけの「時間」。
「その時間を自分のために使う」という感覚さえ生まれます。
「人の主体性」というのは、そういうところから生まれます。
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