こんにちは。storyIの猪俣恭子です。
今日は、リーダーの立場になった時にどこから取りくむとよいのかを考えたいと思います。
最初に、次の質問に考えてみてもらえますか?
「あなたは周りにどのような影響を与えていますか?」
一緒にいると元気がでる、安心できる、信頼できる、憧れられる・・・。
いずれにしてもポジティブな影響を与えている人でありたいと思っているでしょう。
人は不思議なもので、「ただそこにいる」だけで、私たちが思う以上の影響を相手に与えています。
例えば、ご機嫌な人と一緒にいればご機嫌になるし、不機嫌な人と一緒にいれば不機嫌になります。
これはミラーニューロンという脳神経細胞の働きが関係しているからだそうです。
相手が怒ったり笑ったりすると、それを見ている側の脳内のミラーニューロンが作用して脳のパターンがその行為をしている人と同じになることが確認されています。
だから、ご機嫌な人と一緒に仕事をすると「よし、頑張ろう」と前向きな気持ちや行動が起きます。
一方、不機嫌な人と一緒に仕事をするとどうでしょう?
「できるだけその人とは関わりたくない」
「ああ、早く今日一日が終わらないかな」
と嫌な気持ちになり、やる気など起きません。
だからこそ、もしもあなたがリーダーという立場になったら最初に手をつけるのは、職場の環境でも相手でもなく、まずはあなた自身の心の状態を整えることなのです。
今のあなたが「ご機嫌」な状態であれば構いません。
ポジティブな影響を与えますから。
しかし、えてしてそうでない場合のほうが多いものです。
- 残業が続いて、なかなか疲れがとれない
- 上司から不本意なことを言われて、落ち込む
- ちゃんと教えてもミスが続く相手に、イライラする
- 職場で誰もわかってくれない、孤独感をおぼえる
- 本当に目標が達成できるのか、とても不安
- 家庭で気になることがあって、心配で落ち着かない
・・・。
こんな状態があまりにも続くと、私たちはちょっとしたことで相手にきつくあたったりします。
怒りっぽくなったり、冷静な判断もできなくなってきます。
そして思います。
「なんであんな言い方や行動をとってしまったのだろう?
他にやりようもあったのではないか。
どうして、もっと大人の対応ができなかったのだろう。私ってだめだなあ」
と。
そうして自分を責め、少しずつ自信を失います。
そうなってしまう前に「心の状態」を整えましょう。
ただただ、今の心のうちを観察し、どんな気持ちなのかを感じて、味わうのです。
例えば、疲れているんだなぁ、落ち込んでいるんだなぁ、辛いんだなぁ、イライラしているんだなぁ、悲しんだなぁ、寂しいんだなぁ、悔しいんだなぁ、切ないんだなぁ、落ち込んでいるんだなぁ・・・と。
そんな感情にある自分を決して「良い」「悪い」と評価しないでください。
ありのままの感情を十分味わってください。
自分の感情に気づけないと、人は不安から相手を攻撃したり、エスカレートした感情をそのまま表現してしまったりします。
だから、ありのままに感情を味わうことは、とても意味があります。
そして自分にこう声をかけてください。
「私、頑張っているね」
と。
他の誰でもなく、あなたが今のあなたにOKをだすこと。
それが何よりも大切です。
頑張っている自分をまずあなた自身が褒めてください。
ねぎらってださい。
いたわってください。
このように自分の内側で自分自身と対話をすることで、気分が落ち着く「間」が生まれます。
気持ちが穏やかになります。
自分を客観的に見られるようになります。
そうなると初めて外に目が向き、相手を理解できるようになります。
もしも相手が感情的になったとしても、関わるのをやめたり否定せずに、今、どのように対応すればいいのか、適切な行動を選べるようになります。
自分らしく等身大でイキイキと楽しそうに仕事をしている人。
そういう人は、アクティブな外見とは裏腹に、心の内側はとても穏やかです。
あなたがそういう人であれば、そんなあなたに影響を受けて、相手は思いもよらない成果や結果を自ら導くようになるでしょう。
もしもあなたがリーダーという役割をあなたらしく果たしたいのなら、最初に手をつけるのは、職場の環境でも相手でもなくあなた自身の心の状態。
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