こんにちは。storyIの猪俣恭子です。

先日の講演会場は、キャリアカウンセラーとして奮闘していた職場がある建物で行われた。

数年ぶりすぎて、懐かしさいっぱい。
当時の懐かしいエピソードが思い出される。

そのエピソードとは?
自分がその時に相手に思っていることは相手にバレバレ、気を付けよう、という主旨のもの。

具体的には?

睡眠不足で体調不良のその時の私。
就職相談のクライアントの話を聞こうと思っても、よく聞けず。
心のなかで、「就職したい気持ちがどれくらいあるの?」と批評家モード。

20分後、そのクライアントに「僕、猪俣さんに聞いてもらっている感じがしません!」とちゃぶ台ひっくり返す勢いで叱られる始末。

「ごめんなさい。私の聴き方に問題がありました。
よかったら、今一度仕切り直しして話を聴かせてもらえませんか?」

と謝り、相談を続行していただいた。
反省しきり。

それから一週間後。

またもや就職相談の場面。
システムエンジニアになりたいけど未経験ゆえ、応募できるかどうかという内容。

その時の私は、「彼の様子だったら、勉強すれば3年くらいでいい感じになるんじゃないか」と彼の明るいビジョンを想像しながら聴く。
するとその彼。

「僕、猪俣さんの思っていることがわかった。
僕のこと大丈夫だって思っているでしょ。それが他のキャリアカウンセラーと違うところだね」

と。

私という人は変わらない。
しかし、その時の聴く態度によって、起こることは様々。

相手に対してどう思っているか、感じているか、隠そうと思っても隠せるものであらず。

聞く態度?
どんなに見かけだけ整えても、やはり、心ですなあ。
そんなエピソードを講演では語ってしまった。

「場所」は記憶を刺激する。
嬉しいものでも、哀しいものでも、苦しいものでも、楽しいものでも。

自分はそこで踏ん張って生きてきたということを思い出させてくれる。
懐かしさは、それからの生きる強さになっていく。