こんにちは。storyIの猪俣恭子です。

ショップの販売員さんで、自分のところで扱う商品について「この子」というのを度々耳にする。

先日、バッグを修理したく、それを購入したお店に行った時のこと。

販売員さん、お店に並ぶあるバッグを指さし、
「この子も早く嫁入り先が決まればと思っているんですけど」
この場合の「嫁入り先」とは、購入するお客さんのことを言っている、と思う。

これまた先日、ある雑貨店に入った時のこと。

シロクマが好きな私。
「こちらの商品より大きいサイズのぬいぐるみはありますか?」
と販売員さんに訊くと、
「大きい子はすぐ売れちゃったんですよね。くまちゃんが好きですか?」
と。

ふむ。「大きい子」ね・・・。

この件に関して検索すると、商品を「子」と呼ぶことに違和感を感じるという投稿も目立つ。

私は違和感まではいかないが、その人それぞれの印象がやはりそこにはあるな、と。

ただなあ、と腕を組んだ。

店舗に陳列されている時には、販売員が使う言葉として「こちらの商品」のほうが、やはり好ましい。
その商品を「この子」と呼ぶ初めての人は、それを買ったお客さん、という考え方のほうが気持ちがよい。

販売員の役割は、お客さんが幸せや豊かさを感じてもらえるよう、商品との縁をつなぐものではないかと。
覆面調査よろしく、ショップの販売員さんを観察するのも、いとおかし

ところで、「いとおかし」なる表現を登場させたところで、清少納言が現代にタイムリープしたら、どんな随筆を書くことやら…と、一人話題がそれてしまう私なのであった。

※ いとおかし…平安時代に使われていた古語。「おかし」とは、現代でも使われる「おかしい」と同様に「面白い」「滑稽だ」という意味も含まれる。