こんにちは。storyIの猪俣恭子です。

人のパフォーマンスを高めるものは一体なんでしょう?

何によって促進されるでしょうか?

これらを考察するにあたり、興味深い事例を紹介します。
心臓外科医の手術のスキルと患者の死亡率の関係を調査した結果です。

それによりますと、患者の死亡率を下げる要因は、外科医の腕前ではないそうです。

それは、どの病院のどのサポートチームと仕事をするかという、チームメンバーとの協力関係によるものだったとのこと。

(『GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代』(三笠書房) アダム グラント(著)、楠木建(監訳))

どうやら、人というのは、その場を構成する人と人との関係性という環境において、パフォーマンスの発揮は決まってくるようです。

では、あなたが部下やメンバ一人ひとりと関係を創るために、今していることは何でしょうか?

どのようなことが有効でしょうか?

ひとつは、非常にシンプルなことですが、「声をかける」ことです。

それに関して、入社して二年目の私の体験を紹介します。
当時、私は働くことについて全く自信が持てませんでした。

この仕事は自分に向いていないのではないか、仕事が面白くない、お客さまからお叱りを受けては落ち込み、先輩から厳しく指導されては相当へこんでいました。

ある時、上司から声をかけられました。

「福田さん(私の旧姓です)。課長が福田さんは最近元気がないって心配しているよ。大丈夫かい?」

これには驚きました。

課長の席は職場で一番奥にあります。
課長と直接話しをすることもありません。

しかし、その一番奥から私を見ていてくれて、こうして心配してくれていたのです。

感動しました。

すぐさま課長のほうを見ました。
すると、課長も私たち二人のやりとりを見守っていたようで、視線が合い、笑って軽く会釈されました。

その課長の様子は、嬉しさとともに今でもありありと記憶に残ります。

このことは確実に私を変えました。

考えが一変しました。

仕事であれこれ悩むのはまだ早い。
今はとにかく先輩と上司の指示を受けながら、仕事をひとつひとつ覚えていく時期。
ミスをしても落ち込みすぎない。

そのミスから次は上手くいくやり方を学ぶことだと、俄然、仕事への取組み姿勢が変わりました。

上司が自分のことを見てくれて、心配していると声をかけてくれたのは、私にとって上司との「つながり」がちゃんと得られたことでもありました。
こういう職場であれば、何かあっても必ず上司が自分を守ってくれると、信じることができました。

だから自分は思い切ってお客さまだけに集中してよい仕事をしよう、そう思えたのでした。

「おはよう」「お疲れさま」「休みはどう過ごしたの?」「昨日のサッカーの試合、見た?」「どうだった?」「ありがとう」「助かったよ」「気を付けてね」など、上司からのさりげない「声かけ」部下やメンバーとの関係を確実につくります。

人のパフォーマンスの発揮は「人と人との関係性」の中から生まれます。

相手がどうしたらもっとやる気になるかと考える前に、相手との関係はどうなのかを振り返ってみることこそ、大いに価値があるものです。