こんにちは。storyIの猪俣恭子です。

本を読む時は、コーチングアプローチにどのように活用できるかに意識を向けています。

最近読んだ本の中で、よいなあと思ったのは『心の荷物の手放し方』です。

著者は、精神科のTommyさん。
8つのショートストーリーが展開されています。

Tommyさんの、各編の主人公へのアドバイス一つひとつが心にしみます。

一番、印象に残ったのは次のシーンです。

その主人公は、受験に悩み、勉強をさぼって家を抜け出すことが度々あります。

「受験が不安なの?」

というTommy先生の促しに、堰を切ったかのように思いを話す主人公。

Tommy先生が問いかけます。

「ちなみに、さぼっていた時、どんなことを考えていたの?」

これ、いい質問だなあ!

「考えていた」ことに、その人の真実、本当にしたいこと、望んでいること、どんな生き方をしたいと本当は思っているか…ということが潜んでいます。

Tommy先生は、見事にそれを聞きとっています。

「~~していた時に、どんなことを考えていたの?」

そういえば、『コーチのプロに聞く質問の技術』という本にも、同じようなことが紹介されていたことを思い出しました。

それは著者のコーチが水泳のレッスンに参加した時のことです。

水泳のコーチがしたことは、どう泳ぐかよりも、

「どんな時に、泳ぎたくなるの?」

とか、

「泳いでいる時に、どんなことを考えているの?」

という問いばかりで、「泳ぐ」ことと「自分」との関係がより豊かになり、泳ぐことが楽しくなってきた…と著者は言っています。

「どう泳ぐとよいか」という方法論ばかりに考えが終始していると、どうも人は「楽しさ」から離れていってしまうよう。

「~~をしていた時に、どんなことを考えているの?」

「考えること」は、「生きる」ことの原点でしょう。
人生というのは、「考えている」ことの地層ですから。

では、かくいう私はコーチングをしている時に何を考えているんだろう?
珈琲でくつろいでいる時に、何を考えているんだろう?
スーパーで買い物をしている時に、何を考えているんだろう?

行動と結果は、「考えている」ことの延長線上にしか生まれません。

であれば、無意識自動的に「考えちゃっている」のではなく、意識的意図して、よき行動をもたらす「考え」をするようにしたほうが、ずっと幸せになれるのでは?

「私がよい気分であるために、選ぶとよい『考え(思考)』は何だろう?」

しばし、この質問と遊んでみるとします。